ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるモーツァルト交響曲第39番(フィリップス盤)


モーツァルト 交響曲第39番
 ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
 フィリップス 1988年 PHCP-10351

PHCP-10351

4月の中旬に新譜CDの感想をひとつブログに掲載しました。ソリ・デオ・グローリアからリリースされた、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツの演奏による、モーツァルト交響曲第39番と第41番「ジュピター」のカドガンホール・ライヴのCDです。

そのエントリーの記事中で、同じ顔合わせによる同曲の旧録音の演奏にも言及し、軽く比較を試みていました。旧録音はピリオド楽器によるモーツァルト演奏の可能性を追究する真摯な姿勢に貫かれた、いささか生真面目と思えるくらいに格調の高い様式での演奏だったが、今回リリースのライヴ録音では、全体的にアンサンブルを構成する個々の奏者の自発性が、モーツァルトの音楽性を損なわない限りで最大限に尊重されているという趣きが旧録音以上に強い、という風に感じましたので、その通りブログに書きました

その際に念のため耳を通したのが、この旧録音のCDでした。とくに交響曲第39番の新録音では、第3楽章のメヌエットでクラリネットが即興風フレージングを試みているのが耳を捉えますが、ガーディナーが1988年に同じオケを指揮してフィリップスに録音した同曲の演奏では、そのような即興風フレージングは聴かれず、スコアどおりの演奏が展開されていました。ので、今回の新録音ではアンサンブルを構成する個々の奏者の自発性が旧録音以上に尊重されているのではないかと私には思われました。

ところで、これは先の記事の中でも書いたことですが、イングリッシュ・バロック・ソロイスツは日本では「イギリス・バロック管弦楽団」と呼ばれるが、これだと「ソロイスツ」のニュアンスがいまひとつ伝わらない気がします。例えば先月に来日したモスクワ・ソロイスツをモスクワ管弦楽団と訳さないように、日本でもイングリッシュ・バロック・ソロイスツでいいのではないかと思えます。

しかし「イギリス・バロック管弦楽団」という呼び名は日本では定着しており、例えば音楽之友社から一昨年に発売された「世界のオーケストラ名鑑387」でも、そのように表記されています。

ところが、その「世界のオーケストラ名鑑387」のP.90に掲載されている「イギリス・バロック管弦楽団」の項目を読んでみたところが、このオーケストラは1948年創設で、あくまで現代楽器による演奏で、モーツァルトのピアノ協奏曲全集を3度完成(バレンボイム、内田光子、ペライヤ)云々というように書かれていて、びっくりしたんですが、これはどうもイギリス室内管弦楽団と間違えてしまったようですね(ネット上でも何人かの方々が指摘されていますが、私は最近まで気がつかなかった)。

そもそもイギリス・バロック管弦楽団と訳すからイギリス室内管弦楽団と間違えてしまうわけですから(それにしても、校正の段階で気がつかないものだろうかという、気がしないでもないですが)、やっぱり日本でも「イングリッシュ・バロック・ソロイスツ」で統一した方がいいのではないかと思ってしまいました。

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