田部京子とライプツィヒ四重奏団の共演によるブラームスのピアノ五重奏曲(LFJ2011公演)


5/5 よみうりホール
LFJ2011・公演Y-382

ブラームス ピアノ五重奏曲
 田部京子 [ピアノ]
 ライプツィヒ弦楽四重奏団

ライプツィヒ弦楽四重奏団は昨年のLFJでメンデルスゾーンとシューマンの室内楽の演奏を聴きましたが、その時はB5ホールで、かなり至近距離から聴いたこともあってかアンサンブルの熱感あふれる演奏に聴いていて惹き込まれたことを覚えています。

しかし今回は千人規模のホールで聴いたこともあってか、印象は少し昨年と異なりました。彼らの録音したドイツもののCDさながらの、正攻法に基づく手堅い運びという感じの演奏であり、張り詰めるような熱気こそ希薄ながら、音楽の隅々までコントロールと目配りが行き届いた、まさに自分たちの国の作曲家の音楽を演奏している、という雰囲気の如実に立ち込める演奏でした。

田部京子さんのピアノも、彼らのアンサンブルに過不足なく寄り添っていましたが、ここぞという時にピアノが鳴り切らない嫌いもあり、やや抑制が効き過ぎではないかと聴いていて思えなくもありませんでした。

いや、途中まではそう思っていたんですが、もしかしてステージの制約のためピアノの鳴りが振るわないのでは、という印象を聴いていて感じ出しました。

というのも、このよみうりホールのステージというのは、奥行きが極端に狭く、実際この時の演奏では、4人のカルテット奏者がステージ前方、その真後ろにピアノという配置でしたが、もうこれだけでステージの奥行きを全て使い切ってしまい、ピアノは反響板にべた付けという有り様でした。

これだと、まず、譜めくりの人を左どなりに配置できない(実際、私が最終日に聴いた4公演のうち、3公演までは、ピアノ奏者に譜めくりの係が配備されていたが、この公演Y-382のみ、配備されていなかった。むろんベレゾフスキーのリストのように暗譜でバリバリ弾くなら譜めくりの係は要らないが、この時の田部京子さんの演奏では、しっかり譜面が置かれていた)。それに、ピアノが反響板にべた付けだと、音がモロに跳ね返ってくるため、大きな音を出しづらいのではないか、という気もします。

よみうりホールのアコースティックは思ったより悪くない(Aホールよりはずっといい)だけに、そのあたりのステージの狭さが演奏家に不要な圧迫感を与えはしないかと、そのあたりが気になりました。

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