マリナー/アカデミー室内管によるウォルトンの映画「ヘンリー5世」付帯音楽


「シャンドス30周年BOX」につき、これまで収録盤の感想記を順に26枚まで掲載しているのですが、今回はCD27を聴きました。

ANNI-27
ウォルトン 映画「ヘンリー5世」付帯音楽
 マリナー/アカデミー室内管弦楽団
 1990年録音

これは映画「ヘンリー5世」の付帯音楽としてウォルトンが作曲した音楽を組曲形式で収録したアルバムで、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・オヴ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズの演奏により録音されています。

百年戦争を題材とする映画「ヘンリー5世」付帯音楽は、ウォルトンの作曲した映画音楽の中でも「ハムレット」、「リチャード3世」とともに「シェークスピア三部作」として知られているものです。

もとは映画音楽とはいえ、その音楽的水準の高さゆえに演奏会用組曲として数種類のアレンジ版が存在し、その中にはウォルトン自身による編曲版も含まれています。

本ディスク収録の組曲アレンジ版はクリストファー・パルマー編曲に基づく世界初録音とされているようです。

このパルマー編曲は、最初の「プロローグ」から最後の「エピローグ」まで全8曲で構成されていますが、全曲のハイライトともいうべき曲は、何といっても6曲目「アジャンクール」でしょう。1415年のアジャンクール戦役においてイギリス軍がフランス軍を打ち破る場面を描いた、勇壮を極めるスペクタクルな音響絵巻です。これと並んで有名なのは、4曲目の間奏曲「柔らかな唇に触れて旅立たん」あたりでしょうか。一度聴いたら忘れ難いほどの、甘美で感傷的なメロディの流れ。

マリナー/アカデミーの演奏ですが、室内管レベルを明らかに超越した音響的迫力に、聴いていて圧倒させられます。軽い気持ちで聴き始めて、プロローグ最初の(2:30)あたりの強烈ぶりに、度肝を抜かされました。このプロローグ、6曲目「アジャンクール」、そして5曲めの最初の「アルフルール」に聴かれる音楽の迫力が凄いですね。

「アルフルール」では、ナレーターのクリストファー・プラマーの常軌を逸したようなテンションでの語り口も凄いです。

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