スヴェトラーノフ/ロシア国立響によるマーラー交響曲全集


マーラー 交響曲全集
 スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団
 ワーナー 1990年~96年 2564688862
2564688862

エフゲニー・スヴェトラーノフが、自身の手兵ロシア国立交響楽団を指揮して1990年代に録音したマーラー交響曲全集を先週の頭から聴き始めて、ようやく一通り聴き終えました。

私は先週、カルロス・クライバーの評伝で取り上げられている録音のCDを連日ブログで取り上げていたのですが、その間に、新規購入盤としての当該マーラー全集を聴き進めていたのでした。

これはスヴェトラーノフのニーナ未亡人の監修のもと、ワーナーがリリースを続けている「スヴェトラーノフ・オフィシャル・エディション」に含まれるもので、昨年の12月に仏ワーナーからリリースされたものです。

このスヴェトラーノフのマーラー全集は、かつてSAISON RUSSEなどのレーベルからバラでリリースされていたところ、数年前にヴェネチア・レーベルから全集ボックスとして集約されて廉価でリリースされていたのですが、なまじバラのCDを数枚所持していたばかりに、私は結局そのヴェネチアの全集を買い損ねてしまったのです。

そのヴェネチア盤は現在、廃盤で入手できない状態のため、この全集を聴くことは半ば諦めていたのですが、それが今回ワーナーのスヴェトラーノフ・プロジェクトの一環として復刻されたので、これ幸いとばかりに購入したのでした。

これは「オフィシャル・エディション」と銘打たれていますが、ライナーノートなどを見る限り、少なくとも録音に関するデータは、かなり大雑把のようです。というのも、各曲の録音年までしか記載されていないので、このマーラー全集の録音が、1990年録音の「悲劇的」以降、どういう順序で進められ、どの曲で最終的に完結したのか、そのあたりの過程の詳細が判然としないのです。

本当は録音順に聴いていこうと思ったのですが、仕方なく第1番から番号順に聴き進めていき、今夜で一通り聴き通しました。

総括的な印象としては、何と言いますか、色々な意味で随分とムラっけのあるマーラー全集だなと感じました。演奏様式にしても、完成度にしても、音質にしても、表出力にしても、、、

こと演奏様式という点では、少なくとも交響曲第6番と第7番に関しては、スヴェトラーノフらしい爆演的な範疇に含まれるような雰囲気の強い演奏なのですが、逆に交響曲第3番などは本当にスヴェトラーノフの指揮かと思われるほどに抑制を効かせての、名状しがたいような美演となっていて、聴いていて少々面喰らうほどでした。

こと完成度においても、かなりムラがあり、特に交響曲第2番は聴いていて一体どうしたのかというくらい完成度が低く、逆に交響曲第4番などはアンサンブルが緻密を極めています。

音質ですが、全体的に良好なのですが、なぜか交響曲第9番のみ音質の悪さが突出しています。

表出力、つまり演奏としての魅力の度合いですが、私としては3番、4番、6番、7番、それに10番アダージョあたりに聴いていて惹かれました。逆に2番、5番、8番、9番あたりは、聴いていて正直あまり惹かれませんでした。

以上が当該マーラー全集に対する大まかな所感になりますが、各曲個別の感想についても、改めて後日に一括して出すつもりです。

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