ベレゾフスキーによるリストの超絶技巧練習曲


リスト 超絶技巧練習曲
 ベレゾフスキー(pf)
 テルデック 1995・96年 WPCS12113
WPCS12113

先月の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009」特設CD販売エリアで購入したディスクです。

公演215の終了後に購入したものですが、そこではベレゾフスキーのサイン会が予定されていて、私もサインをもらっておこうと列に並んでいたところ、サイン会はキャンセルするとの告知が、、。なんでも「体力の限界」とのことでした。

というわけでサインはもらい損ねましたが、このリスト、かなりの名演だと思います。

ボリス・ベレゾフスキー、1990年のチャイコフスキーコンクールにおいて若干19歳で優勝を果たした、筋金入りのヴィルトゥオーゾ・ピアニスト。

LFJ2009ではバッハのコンチェルトを聴きましたが、そこではバッハというよりショパンというようなダイナミクスの幅広さが印象的で、ロマン派的な表情に富み、そのあたりの不意打ち感に独特のものがありました。

対してこのリストですが、やはりベレゾフスキーの本領はこのあたりの音楽にあることが明瞭に伺われるものです。

この最難曲に対する揺るぎないテクニックの安定感においても凄いものですが、むしろ聴いていて驚かされるのが、右手と左手のバランスの取り方です。

例えば、6曲めの「幻影」。冒頭のまどろむような音彩が、中盤で力強く高揚していく、その頂点たる(2:39)あたりの左手の充実感たるや、右手の華やかなパッセージが霞むくらいの押しの強さがあり、その強烈にして重厚な最強奏には聴いていて驚愕させられるほどです。

総じてこのベレゾフスキーのリストにおいては、確かにテクニックもすごくて盤石ですが、むしろその盤石のテクニックを土台に、この曲の表面的な華やかさに過分に捉われることなく、自己の目線で作品を描き切っているようなスタンスに聴いていて強く惹かれました。

来年のLFJは、テーマがショパン。おそらく、ベレゾフスキーが活躍し得る公演が少なからず組まれるように思います。チケットさえ取れれば、聴いてみたいですね。

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