カンブルラン/バーデンバーデン・フライブルクSWR響によるリームの「離接輪郭」他


リーム 離接輪郭、迫る光、副次輪郭
 カンブルラン/バーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団(離接輪郭)
 ブール/南西ドイツ放送交響楽団(迫る光、副次輪郭)
 ヘンスラー 2002年(離接輪郭)、1977年(迫る光)、1976年(副次輪郭) CD93.202

CD93-202

このCDは先週末のカンブルラン/読響のコンサート終演後に、東京芸術劇場のロビーにて購入したものです。

コンサート終了後にカンブルランのサイン会があり、CDケース裏面に以下のようなサインを頂きました。
CD93-202-2

このCDにはウォルガング・リームの管弦楽作品が3曲収録されていますが、このうちの最初の「離接輪郭(Dis-Kontur)」がカンブルランの指揮で収録されています。他の2曲はエルネスト・ブールの指揮によるもので、2曲とも1970年代の録音です。3曲ともオーケストラは同じですが、南西ドイツ放送交響楽団は1998年を境にバーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団に名称変更しましたので、敢えて録音時の名称に従い表記しました。

当日聴いたカンブルラン/読響のコンサートが大変見事なものであったこと、とりわけ後半のベルリオーズ・幻想交響曲の演奏内容が圧倒的であったことについては一昨日書いたところですが、このリーム「離接輪郭」の演奏を聴いてみたところ、その「幻想」に聴かれたカンブルランの真骨頂の一端が刻まれていました。

それは特に作品冒頭部のティンパニ打ちの激烈ぶりにおいて顕著で、この管弦楽作品においては、冒頭から4分ほどはティンパニだけで進められる書式となっていますが、この場面に聴かれる強打音の音響的な表出力が半端でなく、空恐ろしいほどの凄味に満ち、まるで世界の終末のイメージをも湧き起こすような気配があり、聴いていて戦慄を禁じえないほどです。

そしてそのインパクトは、先日の「幻想」後半部において感じたそれともオーバーラップするもので、あのカンブルランの「幻想」における強烈な表出力の源泉は、もしかするとここにあるのではないかという風に本ディスクの演奏を聴いて思いました。

いずれにしても、このリームはカンブルランの現代音楽に対する強い適性が如実に表れた演奏と思われ、(18:35)あたりのカタストロフに聴かれるアンサンブルの表出力などは圧巻の一言です。

併録の2曲は往年の現代音楽のスペシャリストたるブールの指揮によるもので、音質が若干落ちますが、いずれもピリッとした耳当たりの刺激感に富む演奏です。

ヤーノシュ・ネージェシのヴァイオリン・ソロによる「迫る光」はリームの最初のヴァイオリン協奏曲で、後年ムターが取り上げ一躍有名になったもう一つのヴァイオリン協奏曲「歌われし時」よりは知名度が振るいませんが、ネオ・ロマンティズムにシフトした「歌われし時」に比べると「迫る光」の方が表現主義的な迫力が顕著で、私などはこちらの方により惹かれる感じがします。「副次輪郭」は「離接輪郭」の姉妹作的な位置づけにある作品です。

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