ワルター/ニューヨーク・フィルのブラームス交響曲全集United Archives盤


ブラームス 交響曲全集 
 ワルター/ニューヨーク・フィル
 United Archives 1951~53年 UAR004
UAR004

これはブルーノ・ワルターが50年代にニューヨーク・フィルと録音したブラームスの交響曲全集の復刻盤で、4曲の交響曲のほかハイドンの主題による変奏曲、大学祝典序曲、悲劇的序曲、ハンガリー舞曲1、3、10、17番の演奏がCD3枚に収録されています。

このワルター/ニューヨーク・フィルのブラームス全集は、今さら紹介するまでもなく古典的名盤との評価の確立されている名演で、ことに交響曲第2番の演奏は、究極的なまでに濃密なアンサンブルの色合いに情熱的なワルターの表情形成がマッチングした圧倒的名演と言えるものです。

ところで、このUnited Archivesの復刻盤は先月購入したものですが、リリース自体は2006年にされていたCDです。これを今になって購入したのは、昨年末にレーベルそのものが活動停止となったからです。

United Archivesは高音質復刻で知られるレーベルとはいえ、このワルターのブラームス全集については、すでに音質的に満足のいく他レーベルの復刻盤を入手していたこともあり、United Archivesの復刻盤の方はいずれ機会があれば、、、くらいに思っていました。しかし、レーベル自体が活動停止となってしまった以上、以後は入手可能性がほぼゼロになってしまうことが予想されるため、やはり確保しておきたいと思って購入した次第です。実際、ネット上で現在このUnited Archivesの復刻盤を注文しようとしても、どこも在庫切れ状態で、ディスク市場からほぼ姿を消しているようです。

さて、このワルター/ニューヨーク・フィルのブラームスですが、第2交響曲を筆頭に演奏内容自体は破格ではあるものの、音質面にやや難があり、特に本家ソニーによりCD化されたものは、どうもいまひとつパッとしない感じでした。むしろ、以下のIDIS盤の方がソニー盤よりも音質的に冴えているような感じがします。

IDIS6392-93
ブラームス 交響曲全集 
 ワルター/ニューヨーク・フィル
 IDIS 1951~53年 IDIS6392/93

私としてはこのIDIS盤の音質に満足していたので、United Archives盤の方は、これまでは敢えて入手しようとはしなかったのですが、前述のように以後入手可能性がほぼ無くなると思われるため入手しました。

それで、両盤の音質を聴き比べてみました。結論としては、United Archives盤の方が若干ですが音質的に上という感じがしました。両盤ともにダイナミクスのレンジ、ソノリティの解像度、音色の鮮明度など、だいたい同じレベルで安定していますが、かなり大音量で再生すると、IDIS盤の方では響きがいくぶん肌荒れ気味になるのに対し、United Archives盤の方はざらつきがかなり控えめで、ハイ・ボリューム時でもキリッとした響きが維持された、感度の良い音質になっているようです。

ただ、それはかなり微妙な違いとも言え、少なくともUnited Archives盤の音質がIDIS盤より劇的に上回っているとまではいかないようですね。

とはいえ、音質的にはおそらく随一の水準にあるように思われますし、IDIS盤に収録されていない、交響曲以外の管弦楽作品の演奏がかなりの高音質で聴けるのも大きな収穫でした。

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