イッサーリスとハーディング/マーラー・チェンバー・オーケストラによるドヴォルザークのチェロ協奏曲集


ドヴォルザーク チェロ協奏曲集
 イッサーリス(vc) ハーディング/マーラー・チェンバー・オーケストラ
 ハイペリオン 2012年 CDA67917
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スティーヴン・イッサーリスのチェロ演奏とダニエル・ハーディング指揮マーラー・チェンバー・オーケストラの伴奏によるドヴォルザークのチェロ協奏曲集。英ハイペリオンの新譜。2012年イタリア、テアトロ・コムナーレ・ディ・フェラーラでのセッション録音。以下のドヴォルザーク作品が収録されている。

①チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
②歌曲「一人にして」Op.82-1(管弦楽編曲版)
③チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104の初稿の終楽章コーダ
④チェロ協奏曲 イ長調 B.10

イッサーリスは最近リリースしたアルバム(見出された場所イン・ザ・シャドウ・オブ・ウォー)においてもオリジナルなコンセプトに基づくアルバム構成が斬新だったが今回のドボコンのアルバムも然りで、この独特のアルバム構成からはチェリストとしての作品に対する並々ならない思い入れが伝わってくる。

ライナーノート(イッサーリス自身が書いている)に曰く、ドヴォルザークのロ短調のチェロ協奏曲の作曲過程においては若き日のドヴォルザークが深い思いを寄せていたヨセフィーナ・カウニッツ伯爵夫人の存在が大きくかかわっている。このチェロ協奏曲を完成させたのはアメリカからチェコへ帰国する直前の時期だが、このときドヴォルザークはヨセフィーナが重病であることをニューヨークで伝え聞き、ドヴォルザークの歌曲の中でヨセフィーナがこよなく愛した「4つの歌」Op.82の「一人にして」を、作曲中のチェロ協奏曲の第2楽章の中間部に引用したのだが、チェコに帰国したドヴォルザークを待っていたのはヨセフィーナの訃報だった。この訃報を受け、ドヴォルザークは既にアメリカで完成していたチェロ協奏曲の終楽章を改訂することを決意し、前述の歌曲のメロディをコーダに組み込む形で、最終稿とした。

本アルバムでは以上のエピソードを踏まえる形で①に続いて②と③が配置されている。④のイ長調のチェロ協奏曲はドヴォルザークが若き日に作曲した未完の習作作品で、ここではギュンター・ラファエル校訂版での演奏となっている。

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