ゲルギエフ/ロンドン響によるプロコフィエフの交響曲全集(その3)


プロコフィエフ 交響曲全集
 ゲルギエフ ロンドン交響楽団
 フィリップス 2004年ライブ 4757655

ひきつづき、最後のCD4収録の演奏の感想にいきます。

第6番は、演奏自体はいいと思うんですが、ロンドン響の響きの特性によるのか、聴いていてどこかしっくりこない感じもあり、作品の持ち味を描き切るまでには到らないような印象を受けます。つまり、この曲の場合、やはりロシア的なアンサンブル・バランスが合うのではないかと。

第1楽章の(3:19)からのオーボエ・カンタービレや、(6:35)からのヴィオラのmfモチーフなど、響きの濃さや音色の暗みがもう少し欲しところですし、(10:32)あたりでのホルンの漸強漸弱も、もう少しアクが強いほうが面白いですね。第2楽章の(3:02)からのチェロとファゴットのユニゾンなども、ロシアの(伝統色のある)オケならもっと映える気がします。

第7番は、第6番とは逆に、ロシア臭の無さがかなりプラスになっていると思います。この曲はプロコの7曲の中ではダントツに「わかりやすく」(第1番よりも)、ロシア的なバランスだと過感傷になり勝ちなんですが、ここでの演奏はスコアに則した純音楽的な美質が光り、練れ切った(ライブなのに)アンサンブルの良さも華を沿え、この作品(駄作という評価も根強く、少なくとも第2番と同じ作曲家のものとは思いがたいようなところはありますね)をかなり魅力的に表現することに成功していると感じました。

以上、本全集における一連の演奏をあらためて振りかえると、特に2番と4番(Op.112)のシンフォニーの演奏が一頭地を抜く強印象で超名演、3番と5番の演奏がそれに続く名演、という風に感じました。

コメント

 
私も今回のLSO来日公演を聞いて、
大いに感銘を受けました者です。

一つ質問なんですが、来日公演ではオケの配置を
対向配置にしたゲルげーエフですが、このCDではどうでしょうか?
CDでも対向配置なら、買っちゃいそうです。
こんにちは。

> 来日公演ではオケの配置を
> 対向配置にしたゲルげーエフですが、
> このCDではどうでしょうか?

うーん、CDでのアンサンブル配置に関しては、敢えて感想記の中では触れなかったんですが、結論から言うとよく分かりません。

フィリップスによる録音が、それほどステレオ感を強調したプレゼンスではなくて、ハーモニーがかなり溶け合った感じなので、録音からでは配置関係が捕捉しにくいですね。

両翼配置なのは間違いないですが、チェロの配置が右寄りか左寄りかはかなり微妙です。

ちなみに来日公演のプログラムには、ゲルギエフ/ロンドン響の2008年のエディンバラと東京でのプロコフィエフ・チクルスではチェロと第1ヴァイオリンを隣接させた配置にしたと書かれていますが、CDに録音された2004年のロンドンでのチクルスでは、どういう配置を採用したのかは触れられていませんので、当時は現在のような配置ではなかった可能性もありますね。
早速のお返事、ありがとうございます。

プロコフィエフの交響曲全集はいくつか
持っているのですが、どれも今一つで、
さらにゲルギーエフの全集を買うかどうか
迷ってました。思い切って自分の耳で
確かめてみます。

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