NHK交響楽団の定期演奏会(4/20 NHKホール)の感想


セミョーン・ビシュコフを客演指揮に迎え、演目はヴェルディ「レクイエム」。先週のラフマニノフはパッとしなかったN響だが今回のヴェルディは非常に良かった。

ビシュコフの指揮のもとでのオーケストラの響きは全体的に個々の音の刻みが深く、フレーズに揺るぎない定着感が備わっており、全体を通してアンサンブルが一分の隙なくがっちりと組み上がっているような構成感にも卓抜したものが感じられたし、ディエスイレやラクリモサ、リベラメなどでの最強奏においては、歯と歯ががっちり噛み合った時のN響というのは実に深々とした鳴動力を発揮するものだということを聴いていて再認識させられた。もともとポテンシャルが高いだけに指揮者が良い時のN響というのは本当に惹きこまれてしまうが、まさに今回がそうだった。

新国立劇場合唱団は昨年のN響定期で聴いたデュリュフレのレクイエムでも素晴らしい歌唱を披歴して惹きこまれたが、今回も持ち前の緻密さと透明感を備えた歌唱力を十分に披歴。4人の歌手は4者4様というべきか。テノールのディミトリ・ピタスは声量が豊かだが発声がブレ気味、バスのユーリ・ヴォロビエフは発声はブレないが声量が弱い。最も良かったのはソプラノのマリナ・ポプラフスカヤ。この人はメトの常連のヴェルディ・ソプラノとのことで、しっかりしたフォーム、豊かな声量、美声と3拍子揃っていた。

ヴェルディのレクイエムで正直そんなに感動するとは思っていなかったし、先週も先週だったので、あまり期待しないでホールに足を運んだのだが、結果的には大当たりのコンサートだった。N響の定期は毎回このレベルで聴ければと思う。

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