ナッシュ・アンサンブルによる「テレージエンシュッタットの作曲家たち」


「テレージエンシュッタットの作曲家たち」
 ナッシュ・アンサンブル
 ハイペリオン 2012年 CDA67973
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ナッシュ・アンサンブルの演奏による「テレージエンシュッタットの作曲家たち」《MUSIC BY COMPOSERS IN THERE SIENSTADT(1941-1945)》と題されたアルバム。英ハイペリオンの新譜。2012年2月ロンドン、ハイゲイト・聖マイケル教会でのセッション録音。

これはナチス・ドイツのチェコ併合に伴うユダヤ人迫害政策によりチェコのテレージエンシュッタット強制収容所に収容された4人の作曲家の残した室内楽作品を集めたアルバムであり、以下の4曲が収録されている。

①クラーサ 「ブルンディバール」からの組曲
②ウルマン 弦楽四重奏曲第3番
③クライン 弦楽三重奏曲
④ハース 弦楽四重奏曲第2番「猿山より」

①の「ブルンディバール」はツェムリンスキーに作曲を学んだハンス・クラーサがテレージエンシュッタットに強制収容される直前に作曲した子供のための歌劇作品であり、同収容所内で1942年に初演されている(本CDで演奏されているのはデイヴィッド・マシューズ編曲の組曲版である)。その2年後クラーサはアウシュヴィッツ強制収容所において命を落としている。

②はシェーンベルクに作曲を学んだヴィクトル・ウルマンが1943年にテレージエンシュッタット強制収容所で作曲した作品。その翌年ウルマンはアウシュヴィッツ強制収容所において命を落とすことになる。

③はチェコのユダヤ系作曲家ギデオン・クラインが1944年にテレージエンシュッタット強制収容所で作曲した作品。それから僅か数週間後クラインはアウシュヴィッツ強制収容所に移送されるが、その若さゆえにガス室送りを免れフュルステングルーべ強制収容所に移される。しかし翌年、そこで命を落としている。

④はヤナーチェクの弟子として知られるチェコの作曲家パヴェル・ハースが1925年に作曲した作品。ハースもクラーサやウルマン同様テレージエンシュッタットに強制収容され、1944年にアウシュヴィッツで処刑されている。

アルバムのテーマがテーマだけに演奏する側も相応の意気込みで臨むものと思われる。じっくりと耳を傾けてみたい。

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