サロネン/ロサンジェルス・フィルによるショスタコーヴィチの交響曲第4番と歌劇「オランゴ」プロローグ


ショスタコーヴィチ 歌劇「オランゴ」プロローグ、交響曲第4番
 サロネン/ロサンジェルス・フィル
 グラモフォン 2011年ライヴ 4790249
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エサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンジェルス・フィルハーモニックの演奏によるショスタコーヴィチの歌劇「オランゴ」プロローグおよび交響曲第4番。独グラモフォンの新譜。2011年12月ロサンジェルス、ウォルト・ディズニー・コンサート・ホールでのライヴ録音。

ショスタコーヴィチの作曲とされる「オランゴ」というオペラは初耳だ。ライナーノートによるとロシアの十月革命15周年記念作品として1932年に委嘱されたオペラのようで、オランゴというのはオランウータンと人間との異種交配により造り出された猿人の名称とされている。台本は当時ロシアで人気を博していたSF作家アレクセイ・ニコラエヴィッチ・トルストイが手掛けているとのこと。

しかしながら当時のスターリン独裁体制下のソビエトにおいて上記のようなぶっとんだ台本は危険と判断した作曲家は、最終的に完成を断念してしまい、その生前は日の目を見ることはなく、長らく埋もれた存在となっていたが、21世紀になってモスクワで本オペラのプロローグに相当する部分のピアノ・スコアが発見されたのを契機とし、ショスタコーヴィチ未亡人の承諾を得てジェラード・マクバーニーによりオーケストレーション化され、2011年にサロネン指揮ロサンジェルス・フィルのコンサートで世界初演された、というのが大まかな経緯らしい。

カップリングの交響曲第4番は周知のように1930年代の若きショスタコーヴィチの激烈なまでの前衛精神の結晶ともいうべき作品だが、こちらも「オランゴ」と同じ時期に作曲され、しかし30年近く封印状態にされた作品。このシンフォニーと同じ時期に手掛けられたオペラとなれば、その過激な台本にも何となく納得がいくような気がする。

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