マリア・ケオハネとリチェルカール・コンソートによる「ボリス・ゴドゥノフ宮廷の音楽」(LFJ2012公演)


5/4 よみうりホール
LFJ2012 公演284

lfj2012-284

「ボリス・ゴドゥノフ宮廷の音楽」
 マリア・ケオハネ(ソプラノ)
 リチェルカール・コンソート

演目はジョン・ダウランド、リチャード・ニコルソン、ウィリアム・バードがそれぞれ2曲ずつにアノニマス(作曲者不明)の世俗歌3曲の計9曲の歌曲と、メルカーのパヴァーヌ「ゴドゥノフ」やダウランドの「デンマーク王のガイヤール」など計8曲の器楽曲。

このコンサートの演目は17世紀初頭ごろのイングランドで流行した世俗歌やポピュラーミュージックで、西暦1600年当時ボリス・ゴドゥノフ統治下のロシアはイングランドと友好関係にあり、イングランドよりボリスの宮廷へと使節団が遣わされ、その際に当時イングランドで流行していた音楽が披露されたという。それを再現してみたというのがコンサートの趣旨。

今年はロシア音楽がテーマなのでLFJ常連の古楽団体リチェルカール・コンソートの出番を作出するための苦肉の策か。そんな御託はさておきマリア・ケオハネとリチェルカール・コンソートの顔合わせといえば2年前のLFJでのヘンデルのアリア・コンサートが思い出される。美しさと透明感とを併せ持った惚れぼれするような声質、音程がブレずポルタメントなしでサッと目的の音程に移行できる卓抜した歌唱力、各アリアの役柄に成り切ったかのような迫真の演技力、いずれも惚れ惚れさせられたので今回もチケットを取った次第。

その卓抜した歌唱力は前回の時と何ら変わるところはなく、素晴らしい歌いぶりだったが、前回のヘンデルと違って今回は軽めの歌曲ということもあり、これらの楽曲の持つ質実で素朴な味わいからは音楽を聴く原初的な快楽というものを改めて思い起こさせられた。本来、肩肘張らずに気楽に耳を傾けるべき性質の音楽なのだし、屋台村でハイネケンでも一杯飲んでから聴いても良かったかもしれない。この直後に庄司紗矢香のショスタコーヴィチが控えていたので、そうもいかなかったが。

リチェルカール・コンソートを聴くのは3年前のLFJでのバッハ・ト短調ミサも含めて今回が3回目。あいかわらず練達のアンサンブル展開に酔いしれた。

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