「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD12の感想


ハイドン:交響曲第88番ト長調「V字」
 (1938年3月8日, Studio 8H)
ハイドン:交響曲第94番ト長調「驚愕」
 (1953年1月26日, カーネギー・ホール)
ハイドン:交響曲第98番変ロ長調Hob.I-98
 (1945年5月25日, Studio 8H)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
88697916312

「驚愕」が素晴らしい。これは音質の冴えが尋常でなく、演奏の臨場感が生々しい。これを追い風に、トスカニーニのメリハリの利いたダイナミクスの愉悦が、実に見事に捉えられている。トスカニーニ/NBCの隠れた名盤といわねばなるまい。V字は30年代の録音だけに音質が抜け切らない。98番はV字よりは音質がいいが、やはり「驚愕」の後で聴くと大きく聴き劣る。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD11の感想


モーツァルト:交響曲第39番
 (1948年3月6日, Studio 8H)
モーツァルト:交響曲第40番
 (1938年3月7日&1939年2月27日, Studio 8H)
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
 (1945年6月22日&1946年3月11日, カーネギー・ホール)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
88697916312

音質にややばらつきあり。最初の39番は音質的に最も良い。オン気味のくっきりとした音だが、それでも少し彫りが浅く、万全とは言い難い。40番は30年代の録音にしては上等ではあるが、やはり鮮明感や臨場感が弱い。ジュピターは前2録音の中間的音質で、悪くもないが、良くもない。トスカニーニのモーツァルトは3曲とも直線進行。反ロマン型の解釈が独特。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD10の感想


モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
 (1947年11月8日, Studio 8H)
モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」
 (1946年11月4日, Studio 3A)
モーツァルト:ファゴット協奏曲変ロ長調K.191
 (1947年11月18日, Studio 8H)
モーツァルト:ディヴェルティメント第15番
 (1947年11月18日, Studio 8H)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
 レオナード・シャロウ(Fg)
88697916312

最初のフィガロは、音質はオン気味で鮮明なのだが、音の厚みに欠け、響きの彫りが浅い。次のハフナーは、逆にボリューム感こそ出ているものの、ややオフ気味の録音で、鮮明感に不足する。続くファゴット協奏曲&ディヴェルティメント第15番では、音質のバランスがちょうど良い感じで、ボリューム感と鮮明度とが適度に備わっている。演奏自体は、トスカニーニの芸風からすると、少し作品のスペックが弱い。フィガロやハフナーがこれくらいの音質だったら良かったが、、。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD9の感想


ブラームス:交響曲第4番
 (1951年12月3日, カーネギー・ホール)
ブラームス:ワルツ集「愛の歌」
 (1948年11月13日, Studio 8H)
ブラームス:運命の女神たちの歌
 (1948年11月27日, Studio 8H)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
88697916312

交響曲第4番は演奏自体は立派だが、ここぞという時に音質の古さを意識させられてしまうのがマイナス。「愛の歌」はピアノ伴奏による録音。音質はまあまあだが、やはり部分的には聞き苦しいか。運命の女神たちの歌は、録音がオン気味の鮮明感抜群の音質なのが奏功し、作品の凄味をあぶり出すような演奏となっている。これはトスカニーニの隠れた名演というべきだろう。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD8の感想


ブラームス:交響曲第3番
 (1952年11月4日, カーネギー・ホール)
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための協奏曲
 (1948年11月13日, Studio 8H)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
 ミッシャ・ミシャコフ(Vn),フランク・ミラー(Vc)
88697916312

交響曲第3番は録音がかなりオン気味に取られていて、クッキリしてはいるのだが、全体的に響きの線が細く、迫力がいまいち伸びない。やはり音質が古いせいか。トスカニーニの剛毅な解釈には惹かれるのだが、、、。ダブルコンチェルトは名演。これは音質が格段に良く、二人のソロとオケの織り成す響きのリアルな訴求力に引き込まれる。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD7の感想


ブラームス:交響曲第2番
 (1952年2月11日, カーネギー・ホール)
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
 (1952年2月4日, カーネギー・ホール)
ブラームス:悲劇的序曲
 (1953年11月22日, カーネギー・ホール)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
88697916312

これは3曲とも素晴らしい。交響曲第2番は同コンビが同時期に収録したブラームスの4曲のなかでは、おそらくベストではないか。音質が比較的よいので、NBC響の屈強なアンサンブルの迫力が良く伝わってくるし、イタリア趣味な曲想的にもトスカニーニの指揮に合っている感じがする。ハイドン主題と悲劇的序曲はさらに音質が良く、悲劇的序曲の迫力には圧倒させられる。

「トスカニーニ・コンプリートRCAコレクション」CD6の感想


ブラームス:交響曲第1番
 (1951年11月6日, カーネギー・ホール)
ブラームス:大学祝典序曲
 (1948年11月6日, Studio 8H)
ブラームス:ハンガリー舞曲第1, 17, 20, 21番
 (1953年2月17日, カーネギー・ホール)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団
88697916312

交響曲第1番は第1楽章の冒頭や終楽章のコーダなどは卓抜した演奏水準だが、全体的にはトスカニーニにしては穏健な印象を受けてしまう。やはり音質が万全でないせいか。大学祝典序曲は潤いに欠けるデッドな音質が良くも悪くも。ハンガリー舞曲は圧巻の演奏というべきで、音質がひとまわり良いのがダイレクトに表出力に反映されている。

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