ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD12の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD12
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2005年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD12。仏Alpha。2005年スイスでの録音。

 「3つのロマンス Op.28」ほの暗い情熱を訴える第1曲、内向的な第2曲、華やかな第3曲。「アルバムの綴り」わずか20秒の「エルフ(妖精)」など短いピアノ曲が20曲。「音楽帳」とも呼ばれる小曲集。「花の曲」はメロディの美しさに関してはシューマン作品の中でも屈指だろう。「フゲッタ形式の7つのピアノ小品」はバッハを思わせる厳粛な音楽の流れが他と一線を画している。

ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD13の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD13
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2001年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD13。仏Alpha。2001年スイスでの録音。

 「森の情景」は「子供のためのアルバム」と並ぶシューマン中期のピアノ曲の傑作。音による深い幻想のポエムであり、森を散策する場景が9曲の小品で表現されている。全体的には楽しげな雰囲気だが、「呪われた場所」「予言の鳥」のような不気味な印象を醸し出す曲も含まれている。ここでもル・サージュは好調だが音質は若干くぐもっておりベストとは言えない。

ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD10の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD10
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2009年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD10。仏Alpha。2009年スイスでの録音。

Op.3というのは初めて聴くが、1曲目がデモーニッシュな雰囲気を叩きつけており、2~5曲めは愛らしい小品という趣き。この落差。Op.10はダテに「演奏会用」と銘打っていない。最初こそ華やいだ雰囲気の小粋な曲だが、2曲目3曲目とヴィルトゥオジティ満点の曲が続く。9分に及ぶ4曲目はショパンのバラードのような趣き。ル・サージュのタッチは相変わらず冴えているし、音質も13枚中ベストかと思えるほどいい。

ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD7の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD7
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2008年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD7。仏Alpha。2008年(Op.72と12は2001年)スイスでの録音。 

クライスレリアーナが素晴らしい。このル・サージュのシューマン全集は全体的にハイレベルだが、このクライスレリアーナはとくに抜きんでている感さえある。陶酔的な音色を引き立たせる局面とフレージングの緊迫感を引き立たせる局面との切り替えが絶妙。この作品のポエジーな魅力をこれほど引き立てた演奏も稀少と思える。第7曲の表出力は圧巻。

ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD6の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD6
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2008年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD6。仏Alpha。2008年(Op.133のみ2001年)スイスでの録音。

ピアノ・ソナタ第2番はフィナーレに最終稿と初稿の両方を収録している。相変わらずル・サージュのピアノは冴えているが、欲をいえば第2ソナタでは美麗だけでないタフな耳当たりの響きが欲しい。むしろ夜想曲集の第1曲終盤でのクレッシェンドが素晴らしい。なかなかに鬼気迫るものを感じた。「暁の歌」は最近アンデルジェフスキのCDでも聴いたが、音質の差ゆえかル・サージュの方が感動的に聴こえる。

ル・サージュによるシューマンのピアノ独奏曲全集CD2の感想


シューマン ピアノ独奏曲全集CD2
 ル・サージュ(pf)
 Alpha 2006年 ALPHA813
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エリック・ル・サージュの演奏によるシューマンのピアノ独奏曲全集CD2。仏Alpha。2006年スイスでの録音。

まず音質が非常に良い。実演でも惹かれたル・サージュのピアノ特有の音色の美しさが実に鮮やかに録られている。演奏も素晴らしい。シューマンの詩的な音世界に、ル・サージュの魅惑的な響きが絶妙に合う。ピアノ・ソナタ第3番はシューマンがクララとの関係に起因する苦悩の中で生み出された作品だが、ここでのル・サージュの表現はそういう苦悩色を強調せず、むしろ華麗を極めたグランド・ソナタの構成美を強く感じさせる。このピアノ・ソナタ第3番は最初の構想ではスケルツォ2つを含む5楽章形だったが、初版の出版の際にスケルツォが2つとも削られ3楽章形となったが、後年の改訂による最終稿では、削られたスケルツォのひとつを復活させ、4楽章形とした。このル・サージュの録音では更に、もうひとつのスケルツォまで復活させ第3楽章に置き、5楽章形として演奏している。

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