バックハウスとベーム/ウィーン・フィルのザルツブルグ音楽祭でのモーツァルトとブラームスの協奏曲
モーツァルト ピアノ協奏曲第27番、
ブラームス ピアノ協奏曲第2番
バックハウス(pf) ベーム/ウィーン・フィル
オルフェオ 1960年・68年ライヴ ORFEOR796091

ドイツの名ピアニストであるヴィルヘルム・バックハウスがザルツブルグ音楽祭においてカール・ベーム指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演したモーツァルトとブラームスの協奏曲のライヴ盤が、オルフェオレーベルより先週リリースされました。
2曲ともザルツブルク祝祭大劇場でのコンサートの収録で、モーツァルトは1960年、ブラームスは1968年の演奏です。
モーツァルトの27番、ブラームスの2番、ともにバックハウスとベーム/ウィーン・フィルはデッカレーベルにスタジオ録音を残していますが、それらは21世紀の現在においても確固たる評価を享受する名盤であるところ、これら2曲の、同じ顔合わせによるライヴ録音を組み合わせたCDというのは、それこそ夢のようなリリースですので、速攻で入手し聴いてみました。
心配された音質は、予想以上に良くてホッとしました。2曲ともモノラル収録ながら、聴いていてモノラルなことを忘れるくらいの音場の拡がりが確保されていますし、ソノリティの鮮明感、実在感ともに上々で、部分的には高音域がもう少しほぐれていたらと感じることもありますが、リマスタリングとしてはまず上質の部類に入るのではないでしょうか。
肝心の演奏も素晴らしいですね。両雄のスタジオ盤の表現にライヴの生々しい臨場感が加味されて鬼に金棒、と言ってしまえば簡単ですが、やはりライヴならではの良さというものはあるもので、この2曲の演奏を聴いていて、往時のバックハウスとベーム/ウィーン・フィルというのは、互いにとって如何に掛け替えのない関係にある個性なり特性なりを備えていたか、そして彼らの共演において如何にそれが強く増幅されるか、その雰囲気がスタジオ盤よりも強く刻印されているように思います。聴き終えて深々とした感銘の残る演奏でした。
余談ながら、ここでのモーツァルトは、やはり旧版のスコアで演奏されているようですね。第1楽章の(1:36)で、現行版にあるはずの7小節の楽節が抜けているのが確認されます。
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