アンタイ/ル・コンセール・フランセによるバッハの管弦楽組曲集
J.S. バッハ 管弦楽組曲第1番・第4番、ヴァイオリンとクラヴィーアためのソナタ第4番
アンタイ/ル・コンセール・フランセ
Mirare 2006年 MIR017

先月の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009」特設CD販売エリアにて購入したディスクで、アンタイ/ル・コンセール・フランセによるバッハ・アルバムです。
収録曲は管弦楽組曲第1番と第4番、BWV1017のソナタ、それにカンタータBWV21のシンフォニア。BWV1017のソナタはアンタイのチェンバロ、アマンディーヌ・ベイエのバロック・ヴァイオリンで録音されています。
ピエール・アンタイとル・コンセール・フランセは、今回のLFJ2009において都合3公演聴く機会がありましたが、その中でもCホールの公演244で聴いたバッハ教会カンタータ公演は、このアンサンブルならではの、フランス・バロックの極上の味わいというものを肌で感じた、ちょっと忘れ得ぬ公演でした。
しかしながらB7ホールで聴いた公演327(管弦楽組曲第1番、第2番)の方は、ホールに少なからぬ問題があり、演奏自体の素晴らしさに反して、音響的には必ずしも満足するものではありませんでした。
対して本ディスクを聴いてみると、特に公演時の演目であった組曲第1番など、音響的にやはり段違い、というほかなく、公演244において聴かれた、あの各楽器の放つ音色の得も言われぬ艶やかさ、この世のものとも思えないほどのフレージングのエレガンシー、それらのハーモニーの形成する極限的色彩美、それらが上質の音質から聴いていて蘇ってくるような感じがします。組曲第1番メヌエットの(3:32)あたりの木管の艶めかしいフレージングなど、まさにあの時の、という感じです。
併録されているBWV1017のソナタの方も絶品で、特にベイエのバロック・ヴァイオリンの響きが、弦楽器というより管楽器のような精妙を極めた音色を放っていて驚かされます。およそ弦楽器に、こんな響きが可能なのかという点で、聴いていてびっくりするほどです。
以上、このアンタイ/ル・コンセール・フランセのバッハ・アルバムは、そのバッハらしからぬとさえ思えるほどに洗練を極めたフランス・バロック風のアンサンブル展開が織りなす極上の味わいに酔いしれる一枚でしたが、それだけに、これをあのとき実演で耳に出来たらさぞかし、という思いも強まるものでした。
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